作品説明

スタジオぴえろ初のロボットアニメ

第一作『ニルスのふしぎな旅』(製作:学研)、『うる星やつら』(製作:キティ・フィルム/フジテレビ)、『魔法の天使クリィミーマミ』などを手がけたスタジオぴえろ(現・ぴえろ)が初めて製作したロボットアニメである星銃士ビスマルク。

新規参戦組ということで、男児向けテレビ番組雑誌では、テレビのロボットアニメとして初めて小学館の『てれびくん』と講談社の『テレビマガジン』両方で番組記事が掲載された快挙も。(例えばサンライズ系はまず『てれびくん』には載らない、といった具合に棲み分けができていた。その後、同誌は85年に『機動戦士Ζガンダム』を掲載。 )

(2006/10/19) Wikipediaの『てれびくん』の項によると、ビスマルク以前に同誌ではサンライズ作品から、『伝説巨神イデオン』と、劇場版のみなら『機動戦士ガンダム』を掲載していたそうです。また、Ζガンダムの掲載は85年以内に放映途中で打ち切られました。

そして、半年間で26話完結予定だったのが、好評につき1年間に放映が延長され、全51話に。

(2005/01/01) "Saber Rider and the Star Sheriffs" って?から、以下部分を転載し、修正にかえます。

日本から輸入したロボットアニメの話数(複数作品との混合も含め)が、平日の子供向けアニメの放送では、月-金で13週放送させるため、65話は必要とされるアメリカにおいて、単独作品でどうにか放送させられる話数を確保することも可能となった。 (2004/11/28 修正) (情報元:『スーパーロボット大鑑 Ver.2004』 メディアワークス p125)

ウエスタンで特撮なSFアクションロボットアニメ

ビスマルクでよく言われるのが『テンガロンハット被ったロボ』はよく覚えてる、との意見。まあ、確かにそうなんだけど、ロボだけでなく、第28話までのガニメデ編は作品自体がウェスタン風味。(後半は宇宙へ出ることが多くなるのでSF色が強めに)

そしてDVD解説書でも触れられている、『特撮物をアニメで』との試みは、プロテクトギアや、各キャラ専用の小型マシンとその母艦でもある単独変形型巨大ロボという編成に反映されています。

元祖の元祖はガッチャマン

戦隊シリーズの元祖といわれる『科学忍者隊ガッチャマン』(タツノコプロ)。

ビスマルクのメインスタッフ、企画の鳥海永行氏(G:監督)、総監督の案納正美氏(G:演出)、キャラデザ・OP/ED・20話作監の加藤茂氏(G:作画)をはじめとして、他のスタッフにも両作品担当者が複数おられます。

キャストでは進児役の塩屋翼氏はつばくろの甚平、ドメス将軍役の寺島幹夫氏はベルクカッツェと、こちらも注目。両作品ではかなり声が違っておりますが…。

もともと、ぴえろはタツノコプロから派生した会社であり、社長の布川ゆうじ氏もガッチャマン作画スタッフの一人でした。

ビスマルク・他の元ネタ?

しかし、巨大ロボは出ず、サイボーグという設定とはいえキャラが全身アーマーを装着して、母艦と個別マシンのあったアニメの前例として、東映動画の『SF西遊記 スタージンガー』があり、主人公:ジャン・クーゴとヒロイン:オーロラ姫のいでたちにしても、カラーリングが進児とマリアンのプロテクトギアに似ています。

またリチャードとドナテルロの原型といえるのが、スタージンガーの後番組、『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』の主人公アーサーとその愛馬を玩具化した『栄光の騎士』。(スタージンガーとアーサーの玩具はポピーから。ビスマルク本放送前年の1983年にポピーはバンダイに吸収合併。)

ビスマルク・チーム側のプロテクトギアおよびメカデザインに関しては、バンダイ側の開発責任者、村上克司氏の特徴が強く出ております。

(注・2003年3月1日〜2007年2月28日までの株式会社ポピーは、かつてのポピーとは別会社で、3月1日をもって合併先の株式会社プレックスに社名変更した。)

小学校高学年の女子に人気!?

と書くのは、この作品、女性ファンによるキャラ人気もありまして、現在のところ国内サイトでは女性ファン優勢。オフラインでは女性中心の私設ファンクラブが存在してます。当サイト管理人も女性ゆえ、どっちかというとキャラメインで見てたりしますが…。

(2005/01/01) 現行ファンクラブはまだ完全な活動停止はしていませんが、皆様には本当にお世話になっています。礼。

(でもアニメとしての人気は、本放送から数年後『聖闘士星矢』から始まった、『顔出しヘッドギア付アーマー』ものと比べても不利。うーむ。)

海外では日本よりも人気!?

DVD解説書等でご存知の方もいらっしゃいますが、ビスマルクは Saber Rider and the Star Sheriffs (セイバー・ライダー・アンド・ザ・スターシェリフス)と名前を変え、内容も変更された再編集版が海外で放送されました。

日本版との最大の違いは、リチャードが Saber Rider (セイバー・ライダー)という名前で主人公・チームリーダーとなったこと。そして、アメリカでのレーティングに合わせるため、『キャラクターが死ぬところを見せない』ようになっています。

  • 日本版デスキュラにあたる Outrider (アウトライダー)は異次元からの侵略者で、戦闘は彼らを異次元に帰すために行い、殺しはしない。(Saber が敵を斬るのも、そういうことになっているが…流石に海外のファンも疑問に思っている)

  • 日本版では地球人キャラクターが死ぬシーンを見せる場合、命に別状がないことになっている。

  • 酒は飲んじゃダメ。という事で酒場はコーヒーショップに、ビールはルートビアーに変更。

  • 修正の難しいエピソードはまるごと省く。(日本版第20、23、30、36、42話。しかし30話については、一部シーンを日本版43話にあたるエピソードに挿入している。)

日本版シリーズ後半で登場する美形敵キャラ・ペリオスが、Jesse Blue (ジェシー・ブルー)という名前の地球人として、アメリカ版で新規製作された第2話から登場しており、エピソード順も日本版と大幅に違っています。(新規6話分を入れて合計全52話。)

Saber Rider についての詳しい情報は、What's "Saber Rider"? のコーナーで。

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星銃士ビスマルク "BISMARK" Copyright © PIERROT Co., Ltd.
"Saber Rider and the Star Sheriffs" Copyright © World Events Productions

LastUpdate 2007/04/03
Exposure 2004/01/30